虫歯を放置するリスクとは?治療期間や費用もチェック
虫歯の放置は、ただの歯の痛みに留まらない深刻なリスクが潜んでいます。痛みが日常生活に影響を及ぼし、最悪の場合は副鼻腔炎や敗血症といった全身疾患を引き起こすことも。また、歯そのものを失うことに加え、顎の骨に悪影響を及ぼす可能性があります。
これらのリスクを避けるためには、日々のセルフケアを正確に行い、早期に治療を開始することが大切です。治療期間や費用、信頼できる歯医者の選び方も含め、総合的な視点から考慮し、歯の健康を守るための一歩を踏み出しましょう。
本記事では、虫歯を放置することの危険性から、治療におけるさまざまな側面を詳しく解説します。
虫歯を治療しないで放置するリスク
虫歯を治療しないで、放置すると以下のようなリスクがあります。
【リスク】
- 痛みが激しくなる
- 副鼻腔炎になる
- 歯を失う
- 顎の骨への影響が出る
- 敗血症を引き起こす恐れがある
具体的にどのような状況になるのか見ていきましょう。
痛みが激しくなる
虫歯を放置すると、単に歯が痛むだけでなく、重大な健康リスクを引き起こす可能性があります。虫歯が進行すると、冷たいものや甘いものがしみる軽い違和感から、耐えられない激痛へと変わります。
痛みは日常生活に大きな支障をきたし、痛み止めでは抑えられないほどになることも少なくありません。また、痛みがなくなったとしてもそれは神経が壊死したサインであり、安堵する状況ではありません。
副鼻腔炎になる
虫歯が原因で、副鼻腔炎になるケースもあります。上顎の奥歯の根が副鼻腔に近接しているため、感染が広がりやすいからです。炎症を引き起こすと、頭痛や鼻水などの不快な症状を伴い、治療には長期間の抗生物質の服用が必要です。
歯を失う
歯を失うリスクも高まります。虫歯が深く進行し、歯を救うことができない状態になると、抜歯が避けられなくなります。見た目の問題だけでなく、咀嚼機能の低下や消化器系の問題を引き起こすこともあるでしょう。
顎の骨への影響が出る
さらに、顎の骨への影響も見逃せません。感染が骨まで達すると骨髄炎を発症し、激痛や腫れ、場合によっては重篤な全身症状を引き起こすこともあります。治療は困難になり、長期間にわたる可能性が高いです。
敗血症を引き起こす恐れがある
最も深刻なのは、虫歯から敗血症を引き起こす恐れがあることです。細菌が血液に入り込むことで全身に影響を及ぼし、多臓器不全を引き起こす可能性があります。命に関わる状態であり、緊急の医療措置が必要です。
以上のように、虫歯を放置することは痛みの問題だけでなく、全身への深刻な影響を及ぼす可能性があるため、早めの治療が推奨されます。定期的な歯科検診と、少しでも異常を感じたらすぐに歯医者へ相談することが大切です。
虫歯の進行度合いによる分類
虫歯の進行度合いは、COからC4までの5段階に分類され、それぞれの段階で治療法や対応が異なります。
この分類は、歯科医師が治療方針を決定する際の重要な基準となります。
CO
COは虫歯の初期段階で、エナメル質に穴は開いていませんが、白濁や着色が見られる状態です。この段階では削る治療は不要で、フッ素塗布による再石灰化で進行を食い止め、治療することができます。定期的な歯科検診で早期発見・治療が可能となります。
C1
C1はエナメル質に達した虫歯で、痛みはまだ感じません。黒い着色や白い斑点が現れ、舌で触るとザラザラする感じがします。フッ素塗布や適切なセルフケアでCOに戻ることもあります。
C2
C2は、虫歯がエナメル質から象牙質に進行した段階です。この時点で冷たいものや甘いものがしみるようになります。感染した部分を削り、詰め物をする治療が必要です。
関連記事:C2の虫歯とは?主な特徴や治療方法を解説
C3
C3は虫歯が歯髄に達し、持続的に痛みを感じるようになります。冷たいものだけでなく、温かいものがしみたり、何もしていなくても痛んだりすることがあります。この段階では、感染した神経を取る処置が必要です。
C4
C4は虫歯が根元まで進行し、神経が死に膿が溜まる最終段階です。この状態になると、治療は困難になり抜歯が避けられません。
虫歯かどうかを判断するセルフチェックの方法
虫歯かどうかを判断するセルフチェックの方法は、以下の2通りです。
【セルフチェック方法】
- 痛みの変化
- 見た目の変化
具体的にどのようにチェックするか見ていきましょう。
痛みの変化
痛みの変化には、冷たいものや温かいものを飲食したときのしみる感覚や、日常的に感じるズキズキする痛みなどがあります。初期の虫歯では痛みをほとんど感じないため、これらの症状が出始めたら虫歯が進行しているサインです。
関連記事:歯が痛いときの応急処置方法とやってはいけない行動について
見た目の変化
見た目の変化としては、歯の表面に白い斑点が現れていないか、茶色や黒ずんでいる部分があるかどうかをチェックします。歯の溝に食べ物が挟まることが多くなったり、フロスや歯間ブラシが引っかかりやすくなったりするのも虫歯の兆候です。また、歯に穴が開いている、歯が欠けているなどの変化も虫歯を疑うべきでしょう。
虫歯治療にかかる期間
虫歯治療にかかる期間は、虫歯の進行具合によって変わります。軽度の虫歯ならば1回の通院で治療が可能ですが、進行した虫歯の場合、数回の治療が必要となり、1ヶ月から数ヶ月かかることもあります。
神経に達した虫歯は治療が複雑になり、期間も長くなりがちです。進行した虫歯や根の先に膿がある場合は、さらに治療回数と期間が増え、抜歯や外科手術が必要になることも。
早期発見と治療が短い治療期間につながるため、定期的な検診が重要であることを理解しておいてください。
関連記事:虫歯治療は1日で終わるもの?2日以上かかる理由と新しい治療方法
虫歯の治療費用
虫歯の治療費用は、虫歯の進行度合いによって大きく変わります。初期の虫歯では、口内クリーニングやフッ素塗布といった予防的な処置で済み、費用は保険適用内で数百円から数千円程度です。しかし、虫歯が進行してエナメル質が溶ける段階になると、詰め物での治療が必要になり、費用は保険適用で1,500円から3,000円ほどかかります。
さらに進行し神経の処置が必要になると、治療回数が増えるだけでなく、必要な治療範囲も広がります。銀歯などの保険診療では2,000円程度、セラミックなどの自由診療では3万円以上が目安です。最も進行した場合、神経を抜く処置が必要になり、治療費は保険適用で10,000円程度、複数回の通院が必要になります。
歯の機能が失われた場合、抜歯後のブリッジやインプラントなどの費用はさらに高額になり、保険適用で1本あたり約3,000円、インプラントは自由診療で300,000円以上を見積もる必要があります。
関連記事:虫歯治療にかかる費用はどれくらい?自由診療の場合も解説
安心できる歯医者の選び方
安心して通える歯医者を選ぶには、以下3つのポイントを押さえることが大切です。
【ポイント】
- 治療実績を確認する
- カウンセリング内容や対応を確認する
- 口コミや評判を調査する
虫歯治療では一定期間歯医者に通うこともあるでしょう。そのため、この機会に信頼できる歯医者を選べるようにしておきましょう。
治療実績を確認する
歯医者を選ぶ際、医院の治療実績を確認しましょう。治療実績とは、これまでの治療件数や成功事例、専門性を持った治療が行えるかどうかなど、医院がどれだけ経験を積んでいるかの指標です。
複雑な治療を必要とする場合や、治療とともに審美性を求める場合は、専門的な技術や実績がある医院を選ぶことが望ましいです。医院のウェブサイトや直接医師に尋ねるなどして、実績を把握しましょう。
カウンセリング内容や対応を確認する
カウンセリングの質と医院の対応も、歯医者選びのポイントです。初診時のカウンセリングで、医師がどの程度丁寧に診断を行い、治療方針を説明してくれるかよく聞いておきましょう。治療に不安を感じている場合、その不安に対してどれだけ真摯に応えてくれるかも重要です。
また、受付や歯科衛生士など、医院スタッフの接客態度も、快適な通院生活を送る上で重要な要素です。可能であれば実際に医院を訪れて、スタッフの対応や医院の雰囲気を体感することをおすすめします。
口コミや評判を調査する
インターネット上の口コミや、地域の評判も大切な情報源です。実際に治療を受けた人の声は、医院を選ぶ際の参考になりますが、個人の主観が色濃く反映されていることもあります。複数の口コミを比較し、全体的な傾向を把握することが大切です。
また、口コミはあくまで参考の一つとして捉え、自分自身の目で確かめることが大切です。
関連記事:歯医者の選び方とコツとは?注意すべきポイントもチェック
虫歯の放置は本当に危険
いかがでしたでしょうか?虫歯を放置することの危険性について、おわかりいただけたかと思います。虫歯が引き起こす痛みの激化、副鼻腔炎のリスク、歯の喪失、顎の骨への悪影響など、リスクは大きいと言えます。
また、虫歯の進行度合いを知ること、セルフチェックの方法、治療にかかる期間や費用についても詳しく見てきました。治療実績やカウンセリングの内容、口コミなどを参考にしながら、自分に合った歯医者を選べるようにしましょう。
世航会デンタルオフィスでは虫歯治療から予防歯科、歯周病治療まで、歯科治療を幅広くご提供しています。不安なく治療を受けていただけるよう、カウンセリングもしっかりと実施。歯が痛いと感じられている方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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