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進行段階によって異なる!歯周病治療の費用の相場を解説 | 歯医者さんのお役立ちコラム
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進行段階によって異なる!歯周病治療の費用の相場を解説

歯周病の治療は、症状の進行段階によって治療費用が異なります。

初期段階であれば、口内クリーニングで済ませることも可能ですが、重症化している場合は、歯周外科治療が必要になり治療時間が長く費用は高額です。
歯周病は初期段階では、自覚症状が少ないためそのまま放置してしまうケースも多いですが、なるべく症状が軽度のうちに治療を始めることをおすすめします。
本記事では、歯周病治療の費用相場について、症状の進行段階ごとに解説します。

歯周病の症状

歯周病は、プラークの中に含まれる細菌の毒素が、歯ぐきに炎症を起こして歯を支える骨(歯槽骨)が溶けていく病気です。

プラークとは、歯の表面に付着する細菌で、プラークをそのまま放置していると石灰化して歯石に変化し、歯石を除去しないと歯周病の進行が早まります。歯周病の症状は、歯ぐきの腫れや痛み、口臭などが起こり、症状の進行段階によっても症状が変わってきます。

歯周病の進行段階

歯周病は、初期段階から重症化するまで、段階的に症状が進行していきます。

歯周菌が繁殖すると歯周ポケットの溝が深くなり歯垢や歯石の原因になります。

※歯周病の進行段階

  • 健康な歯:歯周ポケットが1〜2mm程度。歯ぐきがピンク色で引き締まっている
  • 歯肉炎:歯周ポケットが2〜3mm程度。プラークが溜まって細菌が繁殖。赤み、腫れ、痛みがある
  • 軽度の歯周病:歯周ポケットが3〜5㎜程度。歯槽骨や歯根膜まで細菌が侵入。知覚過敏、口臭がある
  • 中度の歯周病:歯周ポケットが4~7㎜程度。歯槽骨も半分破壊。歯がグラグラしてる
  • 重度の歯周病:歯周ポケットが6㎜以上。歯槽骨が破壊され歯が取れる寸前

 

関連記事:虫歯のステージとは?治療の選択肢についても解説

歯周病治療の費用の相場と治療期間

歯周病治療の費用について、症状の進行段階別に相場を紹介します。

歯周病治療の費用相場
進行段階 治療内容 保険診療 自由診療
軽度 ブラッシング指導と歯石除去 5,000円〜1万円程度 1万円〜5万円程度
中度 歯石除去。症状によって歯周外科治療 1万円〜5万円程度 5万円〜50万円程度
重度 歯周外科治療 3万円〜10万円程度 0万円以上

軽度の場合

歯周病が軽度の場合は、歯石除去を行って口内クリーニングをします。

再度、歯周菌が繁殖しないように、治療後のセルフケアについても歯科医院より指導を受けることができます。
症状が軽度の場合は、保険診療の口内クリーニングで5,000円〜1万円程度です。

治療する歯の本数や歯石の範囲によって費用は前後します。自由治療の場合は、1万円〜5万円程度になります。

中度の場合

歯周病が中度の場合は、歯周ポケットに溜まっている歯石の範囲が、軽度よりも広いため、除去する時間も長くなります。

歯石除去だけでは症状が改善されない場合は、歯周外科治療を行います。

保険診療で対応できる場合は、1万円〜5万円程度、自由診療の場合は、5万円〜50万円程度です。

重度の場合

歯周病が重度の場合は、歯槽骨が破壊され歯が取れる寸前であるため、歯周外科治療を行います。

外科治療によって改善が見込めない場合は、抜歯するようになります。
保険診療で対応する場合は、3万円〜10万円程度、自由診療の場合は20万円以上です。
歯周病の症状は、進行するほど早期回復が見込めず、治療時間が長く費用も高くなります。

 

関連記事:歯周病になりやすい人となりにくい人の違いとは?特徴と予防方法を紹介!

歯周病の治療方法

では、歯周病の治療方法について、「基本治療」と「レーザー治療」について解説します。

基本治療

歯周病の基本治療は、プラークと歯石の除去、歯の噛み合わせの調 整です。

再発防止のために治療後のセルフケアの指導も行います。
噛み合わせ調整では、歯をカチカチしたり、横にギシギシずらしたりして、歯の接触具合を確認して歯を削って調整します。

噛み合わせが悪いと、歯周病になりやすく、顎関節症のリスクも高くなります。

 

歯磨き指導

歯周病予防には、歯科医院の定期検診と毎日のセルフケアが大切です。

基本治療の後、歯科医院より正しい歯磨きの方法を指導してもらうことができます。
歯の磨き方は、自分のクセで磨き残しが多い部分があるため、デンタルミラーで歯の汚れを確認して、正しい歯磨き方法を指導して頂きます。

 

スケーリング

スケーラーという専用器具で歯石を取り除いて、歯の表面がツルツルになるまでキレイにします。

歯垢は、歯ブラシで除去することができますが、歯石は自分で除去できないので、
スケーリングで処置するようになります。
毎日のセルフケアが行き届かないと歯石が溜まりやすくなるため、歯科医院での定期メンテナンスを習慣づけると歯周病予防に効果的です。

レーザー治療

通常使用するスケーラーの代わりにレーザーを用いて歯の治療を行う方法です。

歯周ポケット内にレーザーをあてて歯周病菌を除去します。

歯ぐきの炎症や腫れ、痛み、出血を改善することができます。

外科治療

歯周病が重症化した場合は、歯周外科治療を行います。

 

歯肉剥離掻爬術

歯石の範囲が広がって、スケーリング等で除去が難しい場合に、麻酔をして歯ぐきを切り開き歯石を取り除きます。

歯肉剥離掻爬術は、保険適用で治療が可能です。

 

遊離歯肉移植術・結合組織移植術

歯ぐきが下がっている部分、または歯肉の厚みが足りない部分に、他の部位から歯肉を移植する治療法です。

歯肉の範囲や厚みがないと歯周菌が繁殖しやすいため、外科治療を行います。歯肉の移植は自由診療になります。

 

エムドゲイン

無くなってしまった歯槽骨(あごの骨)の再生外科治療です。

特殊なゲルを歯の根元に注入して骨の再生を行います。

歯周病の炎症が歯肉の奥まで進行して、組織の破壊がひどい場合に適している治療法です。

エムドゲインは、保険適用外で自由診療になります。

歯周病治療は保険適用か?

歯周病の治療は、基本治療、外科治療、いずれも保険適用で可能です。

ただし、保険適用内で歯周病の治療ができる範囲は限られているため、使用する薬や材料などは制限があります。

また、通院回数や頻度も、決まった治療計画で行います。
もし、歯のクリーニングや、通院回数などを増やしたり調整したりしたい場合は、自由診療で検討することができます。
自由診療の場合は、保険診療よりも高額になりますが、治療方法の幅を広げることができて、治療期間が短く治療計画に柔軟に対応することができます。
なお、軽度から中度くらいの歯周病であれば、保険適用内での治療が可能ですが、歯周病の進行段階が重症化している場合は、治療法に制限ができるため、保険適用で難しいケースもあります。

歯周病治療の費用を安く抑えるためにできること

歯周病治療の費用負担を減らすためには、まずは、早めに治療を始めましょう。

早期治療を行うことで、簡単な治療で時間をかけずに回復することができます。
歯周病は、進行段階が進むほど症状も悪化し、その分治療費もかさみます。
また、治療後は、歯磨きの習慣を心がけて毎日のセルフケアを徹底して行いましょう

もし、歯周病の治療費が思ったよりもかかってしまった場合は、高額医療費控除で治療費を取り戻すことができます

高額医療費控除とは、医療費が年間10万円以上かかった場合、所得控除を受けることができる制度です。

税務署に確定申告をすることで医療費を払い戻しすることができます。

 

関連記事:歯周病の症状とは?原因や治療方法、セルフチェックも紹介!

歯周病治療は、早めの治療で歯の健康を守りましょう

歯周病の治療は重症化する前に、治療を始めましょう。

歯の健康は加齢によって、だんだん衰えてきます。

高齢になっても自分の歯を失わずに、美味しい食事ができるように歯の健康を守りましょう。

歯周病の進行は、放置しておくとどんどん悪化していきます。

症状が軽度の場合は、保険適用内で治療が可能ですが、自分で希望する治療内容がある場合や、症状が進行して保険適用内で治療が難しい場合は、自由診療で検討しましょう。

 

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